5連休もあと2日。連休前まで仕事が立て込み、完全休養に3日を要しました。行くぜ東北。と意気込みましたが、今回は東北新幹線に比べ空いている上越新幹線で新潟まで来ました。
乗車券は週末パス。以前のウイークエンドパスのように当日買いができなくなったので、行くぜ東北。と決めたら行き先不明でも出発前日までに購入しなければならなくなってしまいました。
白新線115系で、ここから東北方面に向かいます。
今年は何度も乗った山陽本線の濃黄色ベタ塗りの115系とはやはり趣が異なります。
磐越西線に沿って流れる阿賀野川を渡ります。
佐々木でE129系と交換。えちごトキめき鉄道に譲渡されたE127系の置き換えの新型車両です。信越本線妙高高原・直江津間の3セク化により115系も次々に駆逐されています。個人的には長野色の115系は気に入っています。なお、この駅での列車交換は右側通行になっており少し違和感を感じます(写真のE129系は最後尾です。)。
新発田に到着。白新線をコンプリートです。ここからは羽越本線です。
もうすぐ米坂線の乗換駅の坂町です。架線も線路もかなり撤去されていますが、敷地はかなり広いです。
給水塔も残っており往時が偲ばれます。
米坂線に沿って流れる荒川を渡ります。秩父を流れる川と同名です。あの日見た川の名前を僕達はまだ知らないなんてことはありません。
終点の村上に到着。ここで約1時間市内散策をします。
観光案内所に寄ったところ、ちょうど町屋の屏風まつりが開催中とのこと。
各旧家に保存されている屏風を見ることが出来ます。土間に高い天井。生来集合住宅にしか住んだことのない自分にはない故郷。ここが原風景であったなら、人生観も違っていたに違いありません。
1時間の散策を終え駅まで戻ってきました。すべてはとても回り切れませんでしたが、行くべきところがあるので、先を急ぎましょう。
村上以北は交流区間ですが、電源なぞ関係の無いキハ40で出発です。
この路線は一昨年の冬、酒田から村上まで銀世界の中を南下しました。
新潟駅で買った鮭はらこ弁当を頂きます。弁当箱には新潟県木の雪椿が描かれています。
村上を発ってすぐに海が見えて来ました。粟島の島影も見えます。離島散策も視野に入れていましたが、楽しむならこの辺りで一泊必要です。
16:25桑川駅に到着です。駅は笹川流れの拠点。道の駅夕日会館まで徒歩0分です。ここでの持ち時間も約1時間です。
目の前は海。夕陽というにはまだ明るいです。右手にはうっすらと粟島が見えます。
水平線をズームすると、きらきら光る波にタンカーと小型船のシルエットが浮かび上がります。
かなり夕暮れてきました。これからがクライマックスです。
列車の到着時刻の17:31が迫っています。日没の瞬間に間に合わなくて残念です。
この列車をスキップすると18:52まで待たねばなりません。車窓からでもその瞬間が拝めることを期待して、見切りを付けてホームに上がったら、下り列車は12分遅れとのアナウンス。
再び夕陽を見に来ました。どうやらぎりぎり日没の瞬間が拝めそうです。
だるま夕日。雲がなかったのが幸いです。なかなかこんなチャンスはありません。
今日の日はさようなら。明日もどこかでデビルマン。などと無意識におやじギャクを連発する年になってしまいました。
17:40ちょうど日が暮れたところで時間いっぱい。急いで駅に戻りましょう。もう過去は振り返りません。人生は先を行くのみです。
キハ40のヘッドライトが見えてきました。夕陽鑑賞のためわざと遅れてくれたようです。
日本海縦貫線を行く貨物列車の脇を過ぎて、近づいてきます。
いい塩梅です。
新津発酒田行きで出発ですが、羽越本線の新津・新発田間は乗り残してしまいました。
車窓から望む日没後の日本海。粟島の近海を進む船にも灯りが点りました。
鼠ヶ関に到着。ここからは秋田県です。
先頭のキハ40はロングシートですが、後ろ2両のキハ48はクロスシートで、片側は一人がけ。ドア付近にはデッキはありません。
新潟駅で買った笹だんごを頂きます。
週末パスの北限の酒田に到着。
昨日の思い付きから始まった旅、混雑する秋の東北でホテルがとれたのがたまたま酒田でした。ネット予約に頼らず、日ごろから駅前旅館などを調査して電話で直接予約という手を使えば、もう少し自由度は上がるかもしれません。ネットカフェは10年以上前、残業で終電を逃した決戦とは程遠い金曜日に、1度だけ使ったことがありました。ただし、船の2等寝台の気分に浸れるカプセルホテルに比べ、あまりにもコンビニエンスで日常が混じる風情なので、個人的にはオプションとしてのプライオリティは低いです。いずれにしても、思い付きと言いつつ適度な計画性が身についた分、少しは成長したようです。
明日もまた、片雲の風に誘われて、週末パスの北限を越えて羽越本線をさらに北上します。
(続きはこちら)