2015年8月25日火曜日

名寄→遠軽:旧名寄本線路線バスの旅

2015/8/11 月曜日

札幌の朝です。

今日は9:30発スーパーカムイ9号で旭川まで一気に行ってしまいます。

深川に到着です。この列車と接続する留萌本線のキハ54が停車しています。函館本線の滝川・深川間はわずか20分ほどの区間ですが、普通列車の本数が朝夕除くと3~4時間に1本と少なく、これから続く長丁場のため、今日は特急に乗ってしまいました。ちなみに昨年度は札沼線経由で14時台に滝川・深川間の711系電車に乗車。ここから留萌本線で終点増毛まで行きました。711系はこのときが乗り収めでした。つい最近、留萌本線の留萌・増毛間は来年度中に廃止という情報があり、昨年コンプリートしておいて良かったです。昨年は、当初、日高本線をコンプリートする予定でしたが、日程が経由地の帯広の花火大会と重なったことでホテルの都合がつかず、留萌本線に変更しました。昨年の711系と留萌本線は良かったのですが、今年は、日高本線が高波被害で、かなりの区間が代行バスとなってしまい鉄路でのコンプリートが難しくなったのが残念です。

10:55旭川に到着です。ガラス面に貼り付けられた駅名票です。

単行のキハ40が入線しています。

11:11発快速なよろで、今日はさらに宗谷本線を北上します。

そこそこの混み具合です。途中塩狩峠でキハ40はエンジンを唸らせて登ります。

札幌駅で買った海鮮えぞ賞味を頂きます。すべてことは順調に進んでいます。

12:31名寄に到着です。ここに来てやっと涼しくなって来ました。首都圏のように蒸しませんが、北海道とはいえ夏はやはり暑いです。特に冷房がない場合が多いので、室内はむしろ首都圏より暑いです。

稚内行きのキハ54はすぐに発車です。乗り換え時間は4分。チャリダーは大変そうです。

今日はここからが本番。12:52興部行きの名士バスで旧名寄本線を進みます。

2列の片側はほぼ埋まり、深川で見た留萌本線程度の乗客はいます。日本海まで鉄路があるのならオホーツク海までは鉄路があっても、と思ってしまいます。

車窓には線路跡のような遊歩道も見られるのですが、本当にそうだかは判りません。途中下車して検証する必要があります。小学校、バスの待合室など、このあたりの公共施設はすべてオレンジ色のカラーリングで統一されていました。

14:25興部に到着です。1時間半のバスの旅。お疲れさまでした。

旧興部駅は道の駅になっています。室内には名寄本線や興部から雄武までオホーツク沿岸を北上する旧興浜南線に関する展示などがあり、紋別行きのバスを待つのにはちょうどよい暇つぶしになります。市街地には行っていませんが、留萌に比べると街は少し寂しいようです。鉄道が廃止されてしまうのもしかたが無いのかもしれません。

道の駅のそばの広場にはこの地で活躍したキハ22が2両保存されています。

休憩スペースになっている1両目に入っています。クロスシートの間のテーブルで生徒と向かい合って家庭教師をしている人がいました。静かで、周りにも大して迷惑も掛けないので、そういう使い方もあるようです。

もう1両は旅人用の簡易宿泊スペースとなっています。道の駅に申し込めば、夜間使用できるそうです。

15:36紋別行きの北紋バス。道の駅にいた旅行者は主にライダーで、ここからさらにバスに乗車するのは自分だけです。

前面展望席で、オホーツク海を貸切中です。

時折、明らかに旧名寄本線と見られる線路が見えます。

16:16紋別バスターミナルに到着です。

バスターミナルの向かいは紋別駅跡のオホーツク氷紋の駅です。

ここで少し暖かいものをいただきます。冬場来るとまた違った味かも知れません。

紋別港でしばし時間を潰します。

冬場は砕氷船ガリンコ号2で流氷を見ることもできるとのこと。またやって来たい場所です。(夏場もクルーズできるようです。)

バスターミナルに戻ってきました。旧名寄本線の終点の遠軽までのバスを待ちます。集中豪雨で釧網本線が終日運休。石北本線もダイヤが大幅に乱れているようです。

18:10紋別を主発です。遠軽から石北本線の網走行きへ接続する最後のバスです。集中豪雨のニュースが気になります。

オホーツク海沿いに湧別に向かいますが、道路は海からやや離れたところを走っており、海が見られないのが少し残念です。市街地で1人、2人乗降がある以外はずっと一人です。

湧別から内陸の遠軽に向かいます。貸し切り状態は続きます。

19:35遠軽に到着。バスを乗り継いで約6時間(乗車時間は3時間半あまり)、旧名寄本線をコンプリートです。

駅辺りは霧に包まれてます。19:41発の北見行きは少し遅れているようで、まだ先行の列車の改札をしているので、しばし駅の周りを散策します。(こういうときに、常時改札の首都圏では忘れてしまっている”改札”の意味を再認識します。)

神秘的な夜です。道東にやってきたことを実感します。

この駅で交換する上り列車が到着しました。北見行きの下り列車はまもなく来る模様です。

遅れは7~8分程度。フェリー乗船のための舞鶴への道中、敦賀での小浜線の待ち時間で買った若狭湾のかまぼこをお供に揺られます。

常紋トンネル、留辺蘂を経て北見に到着です。

21:14発網走行き最終のキハ54に乗ります。ダイヤはここで回復しました。

網走に到着です。3年連続ここに泊まります。

北の最果て、夜汽車の汽笛がジンときます。明日は釧網本線を進みます。
(つづきはこちら


2015年8月24日月曜日

舞鶴→小樽:新日本海フェリー「はまなす」乗船記(2)

2015/8/10 日曜日

目が覚めました。船室の窓から見える穏やかな海です。

朝食を頂きます。昨年の新日本海フェリー「すずらん」の旅では、台風に後を追われて北上したため船の揺れも激しく、あまり食欲はありませんでしたが、今日はその心配はありません。(昨年の旅はこちらをご覧ください。)

フォワードサロンからの眺め。

何もない日本海をすべるように進みます。

船内のナビ。ややアバウトにも見えますが、実際にかなり陸から離れたところを航行しているようなので陸地は見えません。携帯の電波も届かないのですが、何もしないをするために選んだ船の旅では、むしろその方が良いようです。

お昼はオーソドックスにカレーですが、とてもおいしいです。

デッキで風に吹かれてまったりをするか、船室で昼寝をするか、ただそれだけで過ごす時間を満喫します。

奥尻島が見えてきました。江差線木古内・江差間廃止前に、鉄路を経て江差から船で渡って行きたかったです。

この辺から携帯の電波も入り始めます。小樽まであと4時間ほどです。

日本海に沈む夕陽を見る前に、食事をしておきましょう。だいたい自分の好きなものを取ります。

今日も雲に沈んでしまいました。

積丹半島に差し掛かりました。神威岬の灯台にも灯が点りました。

積丹岬。ここを越えると小樽です。今回の旅ではこれらの岬巡りはしませんが、洋上から見てしまったが最後。新たな課題を突きつけられました。

夜景がとても綺麗な小樽港に入港です。今度は夜の小樽港を散策した後、舞鶴へ向かう旅も計画したいです。さらに舞鶴から阪神に抜けて、そこからマルエーフェリーで那覇という妄想も浮かんでしまいました。

なが~いボーディングブリッジで下船します。なが~い船旅も終わりました。基本的に夏の北海道航路は家族連れやライダーが多いのですが、徒歩乗船の一人旅と思しき方もすこしはいて、たまに行動がかぶるのでお話したいと思っているのですが、きっかけをつかむのが難しいです。(先方もそう思っているようにも見えますが、笑顔でお辞儀などをする閾値にお互い達しない場合があります。)一人旅というのは、「他人にかまわれたくない。」反面、「他人に干渉すべきではない。」という面があり、それがお互いの思いやりのようですが、特に行動がかぶった方などは、下船後も「あの人はどこから来て、これからどこに行くのだろう」と、思いを馳せることもあります。そんなやや切ない思い出を作ってくれるのが、徒歩乗船の一人旅でもあります。(昨年乗ったマルエーフェリーの東京・那覇航路だけは別でしたが...これも偶然居合わせた人との関係性でしょうか?このときでさえ「結局、あの人とはお話しなかったけど...」と、今でも心に残る方がいます。)

そんなことを考えながら、フェリーターミナルで小樽行きのバスを待ちます。「はまなす」の模型の2重反転プロぺラ部分。舵と一体化した電動のプロペラで推進に寄与しない旋回流を打ち消してエネルギー効率を上げるしくみになっているそうです。またこのプロペラは270度回転して、サイドスラスターの役割も果たすそうです。海の上を静かにすべるように進んでいたのはこのシステムのおかげだったようです。(オーシャン東九フェリーの「おーしゃんさうす」のような「びいぃーん...びいぃーん...」という2、3秒周期の機関の振動音を子守唄に眠るのも船旅の楽しみですが...)

21:30発の北海道中央バスが到着です。このバスは札幌に近い小樽筑港駅にも寄ります。たいていの乗客は運転手さんに促されて小樽筑港駅で下車しますが(バス・鉄道ともに料金は同じですが、札幌到着が約20分早い。)、函館本線の小樽・荘園間の乗り残しを解消するため終点の小樽駅まで行きます。

午後10時少し前。小樽駅に到着です。2年前は新日本海フェリー「ゆうかり」で、午前6時にこの駅に来ました。(2年前の旅はこちらをご覧ください。)

22:45札幌に到着。函館本線の長万部・旭川間をコンプリート。あとは長万部・函館間で全線コンプリートです。ここまで来ると、徒歩乗船の一人旅の方々はもう行方知らずです。(オーシャン東九フェリーの場合、船上でよく見た人が徳島駅で南海フェリーのターミナル行きのバス停に並んでいたりしますが...)

北海道最初の夜はだいたいいつものようにここで過ごします。

明日はオホーツク海を望みながら道東に向かいます。
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